以前とは違う

今の日本の企業でもあることですが、勤続年数の長い社員を優遇するという動きがあると思います。一面的にはこれは間違いであるとは言えません。長く会社に勤め、その間に会社に貢献し続けてきた社員は優遇されてしかるべきです。それだけの価値があるからです。
しかし逆に見てください。その社員にとって会社は長く居続ける価値のある存在だったでしょうか。もしかしたら別の会社で同じような仕事、同じようなポストに就いていたらもっと高い評価を得ることができたかもしれません。
日本での昔からの価値観として、同じ職場に長く勤める美学というものがありました。これはいわば、前時代の奉公に似たもので、美しくもありますが良い面ばかりではありません。こうした価値観に基づいて、本当は自分に合っていない職場に長く居続けた人もたくさんいるのです。
別に転職がすべて良いというわけではありません。しかし、職場が変われば同じような職種であっても仕事の内容が変わるものです。今の職場ではあなたはあまり良い評価を得ていないかもしれませんが、新しい職場では得難い人材とされる可能性だってあるのです。
仕事を変えることを奨励するわけではありませんが、現在は例え職場を変えたとしても、同じ看護師としてキャリアを積んだ人として重宝されます。ましてどこに行っても看護師は不足しているのですから。
辛い職場や待遇の悪い環境にいつまでも拘泥していては、あなたの憂鬱の種はなくなりませんし今後のキャリア形成、ライフプランにとっても良い結果につながることは無いでしょう。時には思い切った決断をすることも大切なのです。
特に現場の状況が刻々と変わることの多い看護の現場においては、凝り固まった考えの持ち主よりも柔軟な思考ができる人材が求められています。色々な職場を経験した人の目から見たら改善すべき点が見えているにも関わらず、内部の人にはなかなかそういった点が気付きにくいものです。そうした目で職場を見ることのできる看護師なら、どこへ行っても欲しがられます。
また、あなたの看護師キャリアについても考えてみてください。例えば専門看護師になりたいとあなたが考えているとしましょう。そのための環境が今の職場に整っているでしょうか。専門看護師になるためにはその診療科についての長い経験と、決まった教育機関が実施するこれまた長い研修を受け、認定試験をパスしてようやくなれるものです。一口に言ってもこれだけ大変なのですから、実際に実行するにはもっと大変です。
肝心なのは、今の職場を自分に合ったものに変える努力をしているのか、それが不可能な場合はそうした職場を探す努力をしているかということ。古い価値観にこだわらず、物事を柔軟に考える思考性が重要なのです。

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